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モノと心の備え、できることから始めよう|広島県「みんなで減災」推進大使 磯貝修也さん

誰もが見舞われる可能性がある災害。何かあったときの備え、あなたはできていますか?『広島県「みんなで減災」推進大使』として活動する広島FMアナウンサーの磯貝修也さんに、県の防災・減災の取り組みについて、そして私たちが日々の生活の中でできることについて教えてもらいました。

防災への意識が高まっていることを実感

磯貝さんが『広島県「みんなで減災」推進大使』に就任したのはいつですか?
磯貝:広島県が「みんなで減災」県民総ぐるみ運動をスタートした2015年です。イベントで防災や減災のことを発信したり、ラジオの番組内でも定期的にテーマを決めて情報を伝えたりしています。
イベントで防災マップづくりについて説明する磯貝さんと会場の様子。
これまで大使として活動してきて、印象的だったことはありますか?
磯貝:番組の中で情報をお伝えすると、「気を付けないといけないですね」とか「勉強になりました」とメッセージが届きます。ラジオは特にリスナーの方からの反応が分かりやすいので、情報がちゃんと届いていることを感じられてうれしいですね。2014年の広島市土砂災害、2018年の西日本豪雨を経て、皆さんの防災への意識も年々高まっていることを実感しています。
私もハザードマップを調べるようになりました。
磯貝:ウェブサイトやアプリなどの情報ツールも増えましたよね。「知る」ことについては意識が高くなっていますが、「行動する」ことについてはまだまだできることがあるんじゃないかと思っています。

日常の中でできることが備えにつながる

「行動する」という部分で私たちができることには、どんなことがありますか?
磯貝:例えば、家の近くの避難所まで一度歩いてみてほしいです。実際に避難するとなったとき、もしかするとブロック塀が壊れているかもしれないし、溝から雨水があふれているかもしれません。そういったことを想定しながら、家の周りを散歩する感覚で歩いてみるだけで違うんですよ。
散歩の感覚なら、すぐにでもできそうですね。
磯貝:そうですね。できれば避難所までのルートも2本確認できると、より安心です。ちなみに、非常持ち出し袋は準備していますか?
それが、まだ準備していないです…。
磯貝:非常食や水を入れた本格的な非常持ち出し袋となるとハードルが上がってしまいますが、寝るときに次の日の着替えとカバンをそばに用意しておくだけでも最低限の備えになるんですよ。カバンには財布など大事なものが入っているので、何かあったときはパッと持って逃げることができます。それだけでも、心の余裕が生まれますよね。
翌日のカバンの準備なら日常のことなので、これもすぐにできますね!
磯貝:日常の中でできることからやるだけでも、最低限の備えにつながります。アウトドアが好きな方であればその道具が防災に役立つし、水や非常食のローリングストックも暮らしに取り入れやすいと思いますよ。モノの備えはもちろん、心の備えにもなるのでぜひ取り入れてもらいたいです。
いざというときに命を守るため、ラジオやウェブサイト、アプリなどのほか防災・減災についてまとめられたハンドブックなども活用を。
広島FMさんでは、防災に関するハンドブックもつくっていますよね。
磯貝:これまで定期的に防災ハンドブックを発行してきました。2021年からは「ひろしま減災授業」という名前で授業形式&ドリル形式のハンドブックになっています。家族や身近な人と話し合いながら、問題を解いて必要な備えを確認できるような構成で制作しています。
情報を知るだけではなく、自分の場合はどうなるのかを考えて備えておくことがやっぱり重要ですね。
磯貝:そうですね。私自身も引き続き大使として、さまざまな形で防災・減災に関する情報をこれからも発信していきたいです。
広島FM防災ハンドブック「ひろしま減災授業2022」は、広島FM本社受付、広島トヨペット全店舗、フレスタやジュンテンドーの広島県内一部店舗で配布。県内の小学1年生全員にも学校から配付されています。

いつ、どこでやってくるか分からない災害に備えて、私たちができること。まずは自分の身近なところから小さく行動するだけで、その一歩を踏み出すことができます。CLiP HIROSHIMAでも『ひろしま防災・減災WEEK 2022』と題して9月4日までイベントを開催中です。このイベントが、防災や減災を考え、備えへの一歩を踏み出すきっかけになりますように。

広島エフエム放送株式会社 アナウンサー

磯貝 修也さん

東京都出身。広島FMでニュースデスクとして災害時の情報発信に携わる。2015年に『広島県「みんなで減災」推進大使』に就任し、イベントや番組内で防災や減災について広く発信。

広島県「みんなで減災」推進大使

2015年に始まった広島県「みんなで減災」県民総ぐるみ運動を推進するため、報道機関の気象予報士やキャスターなどが就任。災害から命を守るための適切な行動や考え方の周知に務める。