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夜明けのジョニー農園|オーガニック&ロックンロール!パワフルな食材で食卓に笑顔をお届け

ある日、東広島市の道の駅を訪れた広島CLiP新聞編集部員。何気なく歩いていると、目に飛び込んできたのが「夜明けのジョニーマヨ」というマヨネーズ。どうやら地元の農園の卵で作られているようですが、ホームページを見ても何だか気になることばかり。農園では何が作られているのか、ジョニーは一体何者なのか?!そのインパクトが忘れられず、『夜明けのジョニー農園』を訪ねました。

心と身体が喜ぶ「おいしい」を求めて

東広島市志和町に位置する『夜明けのジョニー農園』。農園主のジョニ-さんは香川県出身。熊本県南阿蘇で長く飲食店に勤務した後、2014年に志和町へ移住し『夜明けのジョニー農園』を立ち上げました。

現在約2,700坪の畑でお米や野菜を有機栽培している他、放し飼いによる養鶏も行っています。そんなジョニーさんに農園を開設した経緯を伺いました。

素敵な笑顔で出迎えてくださったジョニーさん。気になる名前の由来は大好きなロックンロールから。
ジョニー:飲食店で働きながら「おいしいもの」を探求していたのですが、ある時有機野菜に出合い、一般農法のものと比べた時にその食材が持つパワーをより強く感じたんです。それまでは気にしていませんでしたが、農薬や化学肥料が必ずしも人体や環境に良いわけではないということも知りました。「おいしい」とは”食べた人が健康になること”ではないかと思い始めたんです。

自分の飲食店でも有機野菜を扱いたいと思いながら、当時は今より流入経路が限られており有機農家さんと繋がることも難しかったそうです。

そこで一念発起したジョニーさん。ないなら自分で作ればいいと、2014年縁あって移住したここ志和町に農園を開設しました。

農園開設は耕作放棄地を耕すところからスタート。志和町を選んだ理由は、広島市からのアクセスも良く、人と環境すべてがマッチしたからだそう。

今ではお米と少量多品種の野菜を無農薬・無化学肥料で育てています。野菜はニンジン・カブ・ナス・空心菜などに加えて、コリンキー(生でも食べられるカボチャの一種)・四角豆(沖縄県を中心に栽培されている豆)といった珍しいものも。

カブにつく虫をチェックするジョニーさん。「あ!ダイコンサルハムシがいる!これは本当にやっかいなんですよ(笑)」虫取りももちろん手作業で行っています。
ジョニー:有機栽培を知ることで、人の健康や本来の食事とはどういうことか考えるようになりました。そして、もう一つ意識しているのが「旬」です。季節を問わず食材が手に入るのは便利で素晴らしいことですが、自然の力だけで育まれた「旬」の食材が持つ力もぜひ知ってもらいたいと思っています。
ジョニーさんの野菜はオンラインショップで購入できます。「旬」が感じられるパワフルな野菜がぎっしり!

昆布に削り節!こだわりの餌からできる卵

『夜明けのジョニー農園』では有機野菜栽培の他に、約350羽の鶏を飼育しており卵も生産しています。元々はジョニーさんが師事した「椛島農園」(熊本県)さんのやり方に沿って始めた養鶏。今では気候や鶏の調子に合わせてだんだんとジョニー流に進化したそうです。

鶏舎の外にはのびのび過ごせる広場があり、鶏は自由に行き来できます。ジョニーさんはロックンローラーっぽいお茶目なポーズを披露してくださいました。

中でも一番のこだわりは餌。ジョニー農園のくず野菜やくず米・米ぬか、出汁を取った後の昆布に削り節などを配合して発酵させたものです。材料はすべて国産で、自分の手で集められるものばかり。以前広島CLiP新聞で取材した『丸栄産業』さんの牡蠣殻も使われていました。

こちらが試行錯誤の末できあがった自家配合の餌。発酵させることで、鶏の腸内環境を整える役目も果たしているそう。
ジョニー:本来は農業がうまくいかなかった時のリスクを分散させるために、養鶏もやるという考え方でした。ですが経営的な側面だけではなく、鶏がいることで卵やお肉が手に入り、結果として自分ができることの幅が広がりました。そしてジョニー農園のくず野菜を鶏が食べて、その糞を畑に肥料として撒く。鶏が産んだ卵、そして廃鶏のお肉を僕たち人間がいただく。命の循環を知る学びの場にもなっています。
飼育する鶏は純国産のもみじという品種。中央の白っぽいのは雄鶏です。鶏同士の空気感も考えて、少数ですが雄も飼育しています。

そんなこだわりの餌から産まれた卵は、綺麗なレモン色で臭みがなくぷりぷり。この卵から作られたマヨネーズも、国産のシンプルな材料だけを使用しており、卵の旨味をしっかり感じることができます。

マヨネーズはそのまま野菜にディップしたり、ニンニクや塩胡椒を足してソースにしたりと自由自在!風味の変化も楽しめます。

食の「夜明け」に向かって走り続ける

「ガッツがあれば何でもできる」と笑って話すジョニーさん。畑を開墾するところからスタートした『夜明けのジョニー農園』は、2024年で10周年を迎えました。

農園名につけた「夜明け」とは、有機栽培によって世の中が変わっていくという願いが込められています。自然に寄り添い命に向き合いながら、食を探求し続けるジョニーさんに今後について伺いました。

ジョニー:元々料理も好きなので、自分が「おいしい」と思う食材を使った食事が提供できる場をつくりたいです。現在はイベントの際に不定期で調理をすることもあるのですが、今後はもっと定期的に週末だけでもそのようなことができたらと思っています。
農園名やロゴはインパクトも重視したというジョニーさん。「まずは名前からでもいいので、有機栽培や食材に興味を持ってもらうきっかけになれば」と話します。

ジョニーさんの食材に対する姿勢を知ると、畑の野菜や卵がいっそう愛おしく尊いものに感じられました。食卓に笑顔を届けるため、「夜明け」に向かって突き進むジョニーさんにぜひご注目ください!

販売情報

野菜・卵・マヨネーズはオンラインショップで購入できます
・ジョニーさんの食材を取り扱う飲食店はこちら
・卵:東広島市「道の駅のん太の酒蔵」にて不定期販売
・夜明けのジョニーマヨ:東広島市「道の駅のん太の酒蔵」や広島市中区「六胡盧」で販売

夜明けのジョニー農園

東広島市志和町志和堀4440

TEL.082-433-2993

OPEN.一般の方の見学は受け付けておりません