東広島市黒瀬町、県道34号線を走っていると見えてくる、旧車や珍しい車がズラリと並ぶ一角。
実はここ、中古車販売店が営むカフェ『モノトーントーキョー』。クルマの展示場のようで、本格派コーヒーを提供するコーヒー好きにも見逃せない一軒です。
山あいにポツンと佇むこのカフェは、クルマ好きにとってもカフェ好きにとっても癒しや刺激をもらえるワクワクが詰まった場所。コーヒー業界で長く務めて経験を積んできたという店長の奥本さんに、カフェの魅力やこれから挑戦したいことについてお話を聞きました。
アナログでも、人とのつながりを感じられる場に
奥本:中古車販売店は気軽に入りにくいイメージがあるかと思います。そんな印象を変えられる、画期的な面白いお店ができたらいいなという思いからモノトーントーキョーが誕生しました。カフェであれば、クルマ好きの方もそうでない方もフラッと立ち寄っていただきやすいですよね。
カフェだけの利用もOKなら、とても行きやすいです。
奥本:大切にしているのは、実際に体感していただける場所であることです。今はインターネットでクルマも購入できる時代ですが、実際にクルマを見ていただいてその良さを知ってもらいたいし、ボタン一つで飲めるコーヒーも便利だけど、ハンドドリップで淹れた一杯のおいしさを感じてもらいたい。アナログでも、体感とともに人と人のつながりを感じられる場所でありたいと思っています。
便利さの追求ではなくて、人との交流が生まれるお店ということですね。
奥本:はい、その方がこの黒瀬というエリアに店がある意味も出せるのかなと思います。
厳選した豆で淹れるコーヒーと話題の韓国スイーツも!
奥本さんは長くコーヒー業界で勤められたと聞きました。おいしいコーヒーが飲めるんじゃないかと期待しているのですが、カフェメニューの特徴を教えてください。
奥本:ハンドドリップで提供する挽きたて、淹れたてのコーヒーや、本格的なエスプレッソを使ったカプチーノ、カフェラテがおすすめです。コーヒー豆は、奈良県『やまのべ焙煎所』のものを使っています。
奥本:バランスがすごく良いんですよ。誰もがフラッと気軽に立ち寄ってもらえることを目指してオープンした店なので、コーヒーに関しても、どんな人が飲んでもおいしいと感じてもらえる味わいにしたいと考えていました。それで以前から注目していた『やまのべ焙煎所』の豆を使うことに決めました。
コーヒーと相性ぴったりのパンも販売されていますね。
奥本:食事メニューはオープン当初は手軽に食べられるようパンだけでしたが、店内でゆっくりされるお客様が少しずつ増えてきたので途中からサンドイッチも販売するようになりました。サンドイッチは定番で5種類を用意していて、ランチとしてサンドイッチとコーヒーを頼まれる人が多いですよ。
奥本:パンやサンドイッチのほかにスイーツもあって、最近はクルンジが登場しました。これは広島ではまだ提供している店が少なくて珍しいので、ぜひ食べてほしいですね。
“面白い店”をキーワードに、新しいことにも挑戦
奥本:平日はカフェとして利用されるお客様が本当に増えました。店内の席数が少なかったので、店舗の隣りにコンテナを設置して客席を増やしたんですよ。土曜・日曜はクルマやバイク好きな方がドライブやツーリングの途中に立ち寄って、コーヒーを飲んで帰られることが多いですね。
奥本:暖かい時季は、屋外の中古車を展示しているスペースにテーブルを置いているので、そこで過ごす人も多いです。旧車や珍しいクルマを見ながらコーヒーを飲んでゆっくりできるのは、この店だからこそだと思います。
クルマ好きの人はもちろんそうでない人も、特別な空間で過ごす楽しみがありますね。今後はどのようなことにチャレンジしていきたいですか?
奥本:この店ならではのこととして、クルマとカフェのコラボレーションを増やしたいと考えています。“面白い店”をキーワードに、それを体現できるエンターテインメント性のあることをやっていく予定です。以前には、フェラーリのクレイモデラーにお客様のクルマをスケッチしてもらって、それをプレゼントするというイベントを行いました。
それはクルマ好きの方はテンション上がりますね! それにアートの要素もあって一般の方も楽しめそうです。
奥本:これからもお客様に“面白い”と感じてもらえる、楽しんでもらえることに挑戦してきたいと思っています。
クルマとカフェの融合で広がる新しい世界。癒されに行くのも好奇心を満たしに行くのもあなた次第。さっそく次の休日にドライブへ出かけてみませんか。