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seaside cafe ALPHA(アルファ)|島カフェへドライブ!倉橋島の全席オーシャンビューの絶景カフェ

海にせり立つように建つ昭和47年創業の老舗旅館。建物右端の円柱形部分の1階がカフェ。

広島市内から車を走らせること約1時間半。広島県の最南端に位置する倉橋島の桂浜海岸に建つ「旅館シーサイド桂ヶ浜荘」。その1階に、横浜からUターン移住した夫婦が営むブックカフェ『seaside cafe ALPHA』があります。地元食材をふんだんに使ったモーニング&ランチメニューや倉橋島の魅力について天本奈津子さんにお話を伺いました。

ワーケーションやくつろぎの時間にぴったりのカフェ

天本奈津子さん。サイフォンで丁寧に淹れたコーヒーは格別。
舟のイラストが浮かぶオリジナルカップもかわいい。
「旅館シーサイド桂ヶ浜荘」は天本さんのご実家だそうですね。
天本:はい、私の実家になります。結婚後、私は横浜で暮らしていたのですが、子どもを育てるなら環境のいいところで育てたいという思いもあって、2016年にUターンしてここでカフェを始めました。今は旅館の経営も担っています。
そうだったのですね。それにしてもここは本当に美しい場所ですね。
天本:桂浜海岸は日本の渚百選に選ばれているんですが、朝、昼、夕と刻々と変わっていく景色は本当に美しいです。この近くにヨットの停泊場もあり、オーストラリアやニュージーランドからヨットでここへ来て、うちでランチを食べる海外のお客様もいらっしゃるんですよ。
え、海外から直接ヨットでここに来られるのですか!?
天本:今、ヨーロッパなどの海外で「瀬戸内」の多島美がとても人気なのだそうです。また夏になると、ビーチには海水浴目当てのお客様もたくさんいらっしゃいます。
席は窓際のカウンター席やテーブル席など計21席あります。
そんなビーチをどの席からも眺められる店内は、すごく開放感がありますね。ここで仕事をしたらはかどりそうです(笑)。
天本:実際、ワーケーションで利用されるお客様もとても多いんですよ。旅館もこのカフェもフリーWi-Fiを完備していますので、旅館を企業の研修やクラブの合宿で利用される方がこのカフェで仕事をされることもありますし、個人の方でも空いていればこのカフェのどの席もワーケーションにご利用いただけます。
こちらの本棚の本もすごく充実していますね。
天本:うちの本は、渋谷にある「Flying Books(フライング・ブックス)」という本屋の店主でブックディレクターの山路和広さんにセレクトしてもらいました。山地さんに実際に倉橋に来ていただいて、この場所に合う本を選んでいただきました。インスタグラムで本を紹介すると、その本を目当てに来られるお客様もいらっしゃるんですよ。
そうなんですね。ブックカフェにしたのは、お二人とも本がお好きなのですか?
天本:主人が本好きだったこともありますが、静かなところなので、この景色を味わいながら本を読んでゆっくりしてもらいたいという気持ちから、本を置くことにしました。

地元食材を活用したカフェメニューが充実!

写真は「クランペット」モーニングセット コーヒー付 1,000円(税込)
おすすめのメニューを教えていただけますか?
天本:「クランペット」というイギリス風パンケーキはとても人気です。私が昔、イギリスに留学していたことがあって、その時に食べた思い出のパンケーキなんです。看板メニューになるものを作りたいと思った時に「これだ!」と思いつきました。お砂糖は使わず、瀬戸内の藻塩を使って、毎日手作りしています。
ランチプレートもとてもおいしそうです!
天本:「倉橋島のお宝フリット」と名付けているのですが、平成30年7月豪雨でここも倉橋島も被害を受けて、その復興のために倉橋島の海の幸、山の幸をフリットというイタリア発祥の揚げ物にしたメニューです。広島にゆかりのある、樫村仁尊シェフと島民で考えたメニューなんです。
「倉橋島のお宝フリット」ピタパンセット(1,400円/税込)。ご飯味噌汁セットやフリット単品メニューもあります。
天ぷらにも似ていますが、衣の食感がふわっとしていますね。野菜や魚介類など食材の種類も豊富で、とっても満足感があります。ピタパンも手作りなのですか?
天本:いえ、これは地元のパン屋さんから仕入れています。地元でお店を営む方とのお付き合いも大切にしたいという気持ちもあって、パンや調味料など、なるべく地元の生産者やお店のものを使うようにしています。野菜や魚介類も地元で獲れた食材を使うのはもちろんですが、廃棄されるはずだった未利用魚や摘果した野菜を活用することで、地元の生産者さんが少しでも潤うようにということも考えています。
それは素敵な取り組みですね。
天本:このフリット用のソースもタルタルソースには地元のレモンを、トマトソースも摘果したトマトを使って作っています。トマトソースは今、商品化できないかとみんなで思案中なんです。
カフェの入り口付近にある「倉橋ZIMAE」。醤油やちりめん、ジャムなどお土産物が揃う。
倉橋島というと、ちりめんなど魚介類のイメージが強かったのですが、おいしいお野菜もたくさんあるのですね。
天本:そうですね、レモンやみかんなどの柑橘類やトマトやじゃがいもなど、野菜栽培も盛んですし、すごくおいしいんですよ。
このカフェを通じて倉橋島の魅力に触れることができる、まさに倉橋島の情報発信基地にもなっているのですね。
天本:そうですね、デザイナーさんにブランディングもお願いして、地元の特産品を販売するお土産ショップ「倉橋ZIMAE」を館内に作ったり、マルシェも開催しています。倉橋島には野菜や魚介類などおいしいものがたくさんあるので、それをもっとたくさんの人に知ってもらえたら嬉しいですね。

窓から臨む海の景色を眺めながら、本を読み、美味しいランチやカフェメニューをいただける贅沢な空間。近くにはキャンプ場や温泉もあり、ゆったりした島時間を堪能できます。ぜひ家族やご友人と、ドライブがてらお出かけしてみてはいかがでしょうか?

seaside cafe ALPHA

呉市倉橋町才の木576-7

TEL.0823-53-1311

OPEN.8:30~17:00
※館内のワーケーションドロップイン利用 1,100円/3時間

定休.水・木曜日

アクセス
広島呉道路・呉ICから車で約35分