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神楽門前湯治村|安芸高田の人の神楽愛、地元愛がつまった場所

安芸高田市美土里町にある、昔懐かしい町並みを再現した施設「神楽門前湯治村」

神楽門前湯治村は、日本最大の神楽専門ドーム施設「神楽ドーム」や神楽を体験できる「神楽体験館」など神楽を楽しみながら知れる工夫が盛りだくさんです。どこか懐かしさを感じる町並み、癒しの天然温泉と地元の方々の心からのおもてなし、おいしい地元料理に舌鼓をうちながら神楽も満喫してみませんか。

深い神楽愛に支えられる場所

中村さん(写真右)、江種さん(写真左)に施設のお話を伺いました。
神楽門前湯治村はどこか懐かしさを感じる場所ですよね。
中村:神楽門前湯治村は、その名の通り、昔ながらの伝統芸能である神楽と触れ合っていただくために建てた施設です。なので、昔ながらの懐かしさを感じる町並みを意識して建築しています。
神楽ドームはもちろんのこと、かむくら座や、神楽体験館など神楽を楽しめる仕掛けが盛りだくさんですね。
中村:そうですね。もともとは地域活性化のための構想でもあるので、「神楽を後世に伝えていく」ということがテーマとなっています。神楽を見るためのドームで3000人も収容できるのはこの場所だけですし、寄席のように楽しめるかむくら座、神楽グッズ製作体験や神楽のクイズコーナーで小さなお子さまにも神楽を親しんでもらえる神楽体験館「和楽」など、どなたでも神楽を満喫できるようになっています。
神楽体験館では地元の方が先生となって教えてくれます。
神楽ドームやかむくら座ではどのくらいの頻度で神楽を見ることができるのですか?
中村:毎週金・土・日に見ることができます。
毎週とはすごいですね!演じる方も大変なのではないですか?
中村:安芸高田には現在22の神楽団があり、定期的に公演をしてくれています。建物ができるまでは人口減少の影響で存続が危ぶまれる神楽団もあったのですが、ここで毎週公演を続ける中で、神楽団の皆さんがお客さまの前で神楽を披露することに高揚感や誇りを感じてくれるようになり、現在も継続できています。
神楽ドームでは間近で大迫力の神楽を見ることもできます。
畳敷の桟敷席では小さなお子さまが一緒に舞いながら見ていることもあるとか。

神楽だけでない神楽門前湯治村の魅力

神楽門前湯治村といえば温泉も人気ですよね。
江種:そうですね。ラドンの温泉は肩こりやリウマチ、女性の方は肌がすべすべになると人気です。開業20周年を機に、平日は地元住民の方には割引で開放していますので、まさに「湯治」を目的にいらっしゃる方も多く目にします。
安芸高田神楽団の方には無料で開放されているそうです。
疲れもとれ、肌もすべすべになるなんて毎日浸かりに来たいくらいです。(笑)
江種:整体やマッサージもありますので、ぜひ身体を癒しに来てください。
温泉の後には「夜叉うどん」を食べるのも良さそうです。
江種:唐辛子のきいた、旨辛の特性スープに豚肉と特産青ネギをたっぷり乗せた夜叉うどんは、たっぷり汗をかいてデトックスもできる一番人気のメニューです。2021年「うどん県」香川県のイベントに出店し、現地の方からご好評いただいた自慢のうどんです。
はじめは赤さにややたじろいだもののお出汁もしっかりきいておりおいしくいただけました。
江種:冷凍保存可能な夜叉うどんも開発して、昨年は約2万食も売れて、安芸高田市の特産品として盛り上がりを感じています。
冷凍のものは道の駅や「ベジパークあきたかた」などで販売されています。

神楽門前湯治村のこれから

これからの目標があれば教えてください。
中村:神楽の火を絶やさないようにすることが一番の目標です。神楽人気が再燃した時、またこの場所が中心となっているように施設を守り続けていきたいです。またご飯を気軽に食べれるところや宿泊施設が他にないので、そういった意味でも未来に残していきたいですね。地元の方の協力も合って今があるので踏ん張り続けます。
移住されてきた江種さんとしてはいかがですか?
江種:ここに住み、中学生の神楽同好会なども見学する中で、地域全体の神楽愛がすごいなと強く感じてきました。伝統や人のつながりの大切、そして継いでいく事の大変さも感じ、自分としては伝統と今をつなげるために、SNSやWEBを活用して、神楽をはじめとする安芸高田市の魅力を発信していきたいと思っています。

初めて来た人でも懐かしさを感じる神楽門前湯治村のあたたかさの秘密は、スタッフの方はもちろん地元住民の方の愛が施設の支えとなっていることでした。子供の頃から当たり前に触れてきた神楽の伝統を、未来へ繋いでいくために尽力される皆さんの姿に私自身の胸も熱くなりました。伝統の神楽に触れ、温泉や地元料理に癒されにぜひ一度足を運んでみてください。

神楽門前湯治村

広島県安芸高田市美土里町本郷4627

TEL.0826-54-0888

アクセス
広島CLiP新聞編集部(CLiP HIROSHIMA)から車で約1時間20分