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Koti-(コティー)|『おかえり』が心地よい、東広島のログハウスカフェ

ドライブスポットということで、GRヤリスで訪れた広島CLiP新聞編集部一同。

山陽自動車道・西条ICから車で10分。国道375号線を北上すると、小さなログハウスが見えてきます。こちらのカフェ『Koti-(コティー)』は、ツーリングの途中に立ち寄るバイカーたちの“聖地”としても知られる場所。

フィンランド語で“わが家”を意味する店名の通り、木の温もりに包まれた空間で店主ご夫妻が「おかえり」と迎えてくれます。そんなカフェのはじまりやメニューについて、ご主人の天満智徳さんにお話を伺いました。

長年の夢を叶えたログハウスカフェ

『Koti-』のオープンは2020年3月。店主の天満さんは三原市の出身で、長年運送業に関わっていたと言います。カフェをオープンしたきっかけは何だったのでしょうか。

天満:定年を考えたとき、この先は何ができるだろうと思ったんです。妻は高校生の頃から“いつか飲食店を”という夢を長年持っていたので、じゃあ一回、やってみようと。
店主の天満智徳さん・美千代さんご夫妻。おちゃめな美千代さんと優しい智徳さんの掛け合いも心地よく、お客様もつい笑顔になってしまいます。

「この一帯は飲食店が少なくてね。国道沿いなら車でも立ち寄りやすいでしょう。」と話す智徳さん。

美千代さんの地元でもある、ここ高屋町造賀にフィンランドからログハウスの材料を取り寄せ、友人の助けも借りながらお二人の手で建設。温もりのある空間を形にしました。

天満:家みたいに、気軽に寄ってほしい。だから『Koti-(コティー)』なんです。
『Koti-』の「-」はハイフン。「~から」を意味し、出発点でもありたいという思いが込められている。

地元食材の魅力が詰まった、こだわりバーガー

「HIROSHIMAバーガー」貴重なコウネ肉入り。牛肉は「やまいち精肉店」さん、バンズも「ラパン」さんと、地元のお店から仕入れている。

『Koti-』では、看板料理のハンバーガーをはじめ、東広島の食材を使ったランチやスイーツも楽しむことができます。地産地消をモットーに、季節やその時に出会った方との食材を活かして、メニューに反映させているそうです。

天満:イベントで知り合ったコーヒー屋さんから広がって、ネギ農家さんとも縁ができて。スーパーで気になった食材の生産者さんを確認して、突撃することもありますよ(笑)。

看板メニューは「HIROSHIMAバーガー」と「名も無き葱のバーガー」。特に後者は東広島市河内町で生産された葱をたっぷり使っています。葱の切り方を工夫し、ソースを一から組み立てたというバーガーは、葱の甘みとうまみが存分に味わえる大人気メニュ-です。

名も無き葱のバーガー。シャキッと感は残しつつ、適度に火入れされた葱が絶妙!

ハンバーガー以外にも、新しい地元食材との限定メニューは必見です。

2025年10月には、江田島の生しらすと東広島市河内町のレンコンを合わせた「海と山のコラボ丼」が登場。生しらすとのコラボは、お客様のご縁で繋がったハジマリノテラス(江田島海鮮工房 七宝丸)さんとの出合いで実現したそう。

※ハジマリノテラスさんの記事はこちら

天満:パン中心のメニューだと小麦アレルギーの方に選択肢が少ない。だから“ご飯系”を限定で出していこうと思って。

季節ごとの限定丼は、がっつり食べたい長距離ドライバーさんにも好評で、お客様の新しい楽しみになりつつあります。

こちらは鯛の漬けを使った「鯛たい丼」。「ハジマリノテラスさんとは今後のコラボも考えています。次は江田島に『Koti-』のメニューが登場するかも?!」と天満さん。
米粉のケーキやシフォンケーキなど、スイーツも豊富。コーヒーは西条にある「aiコーヒー」さんの豆を使用。

これからも”おかえり”が言える場所で

壁には、バイカーが名刺代わりに置いていくというステッカーがびっしり。小物もお客様からの寄贈品やお土産であふれています。

バイク乗りの中では、聖地とも言われている『Koti-』。平日の夕方だったにもかかわらず、取材中もひっきりなしにお客様が訪れていました。

お客様が入店すると、美千代さんの「おかえり~」の声が店内に響きます。

天満さんご夫妻とはもちろん、お客様同士の会話も盛んで、初来店の編集部員にもおすすめメニューを教えてくださったり、ステッカーを下さったりとすっかり”家”の一員に。

天満:聖地って言われることもあるけど、僕ら自身は熱心なバイカーってほどじゃなくて。立地と雰囲気で自然に集まってくれるんでしょうね。ありがたいことに、毎日いろんなお客さんが来てくれて、本当に飽きないですよ(笑)。
常連さんの男性は「ここに来るとつい、ただいま~って言っちゃいますね。家のように、とりあえず来てしまいます(笑)。」と話します。

最後に、『Koti-』の今後について智徳さんに尋ねました。

天満:やりたいことは、まだまだありますよ。場所は考えないといけないけど、テントを張ってキャンプができるスペースや、ペット同伴で食事できる場所も増やせたらいいですね。バイカーが泊まれる簡易宿“ライダーズハウス”的な拠点にも憧れています。メニューで言えば、ハジマリノテラスさんとのコラボのように、海と山をつなぐ企画をもっとやっていきたいですね。
智徳さんの個人的な夢は日本全国をゆっくり周ること。「今はお店があるから難しいけど、いつか僕の夢も叶えてもらおうかな」と笑います。
天満:できるだけ休まず頑張るので、皆さんもぜひ帰ってきてください。“おかえり”と言える場所で待ってます。

『Koti-』は今日も、誰かの“家”として扉を開けています。

天満さんご夫妻が生み出す心地よい空間と他のお客様との出会いを楽しみながら、ドライブ中にホッと落ち着くひと時を過ごしてみませんか。

Koti-(コティー)

東広島市高屋町造賀2498-4

TEL.090-3173-4073

OPEN.8:00~18:00(L.O. 17:00)

定休.水曜

アクセス
山陽自動車道・西条ICより車で10分