2023年6月25日、広島トヨペットのレーシングチーム「HTPレーシング」がレースに出場することを知り、岡山国際サーキットにやってきました。ドライバーとして走行するのは、広島トヨペット高陽店のお客様でもあるという松下仁さん。お客様と自動車販売店という垣根を超えてチャレンジを続ける、松下さんに密着しました。
「お客様」からチームメンバーに?!
広島市内から車で約3時間。岡山県美作市の岡山国際サーキットにやってきました。HTPレーシングが出場するのは、「N1-86」というTOYOTA86車両を使用したレース。このOKAYAMAチャレンジカップでは年4回レースがあり、それぞれの着順に応じて獲得したポイントの最終合計で年間チャンピオンが決まります。
第3戦目となる今回のレースでステアリングを握るのが、松下仁さんです。
広島トヨペットのお客様でもあり、ご自身も広島市内で会社を経営されている松下さんが、なぜドライバーに?!レース前日、練習走行中のピットに潜入し、松下さんを訪ねました!
どのような経緯でHTPレーシングに参加されたのですか?
松下:もともと10年ほど前から広島トヨペット高陽店で車を購入していました。自分の経営する小売店が高陽店の向かい側だったこともあり、店舗の皆さんとも交流がありました。幼少期からモータースポーツが好きで、趣味の範囲でサーキット走行を楽しんでいたところ、「ドライバーをしてみませんか?」とお声がけいただいたんです。
声をかけてもらって嬉しかったと話す反面、今まで数々の名ドライバーが握ってきたステアリングを担うことへのプレッシャーもあったという松下さん。自身のご家族や会社のみなさん、経営者の仲間など周囲の方の後押しもあり、2023年1月よりHTPレーシングのドライバーとして走行を始めました。
“チーム力”でお互いを高め合う
初めてレースで走行してみた時の感想はいかがでしたか?
松下:走行後に「楽しい!」と叫びました。もちろん怖さもあったのですが、コンマ何秒という世界で争う、非日常的な世界を体験できたことでの爽快感が大きかったです。
確かに、今日の走行も松下さんが心から楽しまれている様子が伝わってきました!チームに参加した後、広島トヨペットとの関係に何か変化はありましたか?
松下:チームではいい意味でお客様としてではなく、対等な関係が築けています。チームの雰囲気もよく、今は“優勝”という一つのわくわくを皆で追い求めることができていると感じています。またHTPレーシングからは“チーム力”の大切さも勉強させてもらっているんですよ。
松下:HTPレーシングではメンバーそれぞれの役割分担がしっかり決まっていて、何かあった時も全員がなすべきことをパッと実行できています。その土台にはメンバー間の密なコミュニケーションや今までの経験を生かした対処法があってこそで、これらはレース以外にも役立つと思います。この“チーム力”の強さは、わたしも自分の会社で社内に共有していて、本当にいい影響を受けていますね。
逆にチームメンバーも松下さんからよい刺激をもらっていると思います。「お客様」を超えて、社外の方とだからこそ生まれる相乗効果かもしれませんね。
松下:そうですね。こういったご縁はお金だけではない価値を生み出していると感じます。最終的には広島という地域の盛り上がりにも繋げられたら嬉しいですね。
いざ、決勝レースへ!
翌日はチャレンジカップ当日!午前中に決勝レースのスタート位置を決めるための予選が開催されます。今回「N1-86」レースに出場するのは全部で5台。予選の結果で、いかにいいスタート位置をとれるかが重要です。昨日とは打って変わってチームにも緊張感が漂います。
午後からはいよいよ決勝レースの開催です。松下さんのお知り合いも応援に駆けつけてくださり、チームメンバーも気合が入ります。最後の打ち合わせをした後、走行スタートです!
最後に、レースを終えたばかりの松下さんにお話を伺いました。
レースお疲れ様でした!3位入賞おめでとうございます!
松下:ありがとうございます!トロフィーは2位までなので、それをゲットできなかったのは悔しいですが、表彰台に上がれてよかったです。
松下:目標はやっぱり優勝ですね。ここまで積み上げてきたものを出し切って、最後はこのチームメンバーで優勝したいです。そして私がわくわくを追い求めている姿をいろんな方に見ていただけたら嬉しいです。現在49歳ですが、次の夢に向かっている様子を一緒に楽しんでもらえたらと思います。
「ドライビングはどんどん良くなっている。今後が楽しみ。」とチームメンバーも驚くほどの成長を見せている松下さん。忙しいお仕事の合間を縫って、GR Garage HATSUKAICHIにあるシミュレーターでの練習も欠かしません。OKAYAMAチャレンジカップの年間ポイントランキングでは現在3位につけています。逆転優勝の可能性もまだまだあり、万全の体制で11月の最終戦に挑みます。HTPレーシングとともに夢に向かって走行する松下さんのレースを今後ともぜひご注目ください!