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Ecaloひろしま|アプリでも、現地でも。収穫だけじゃない「スマート体験農園」

2023年3月にスタートした、広島スマート体験農園プロジェクト『Ecalo(えかろ~)ひろしま』。同名のアプリを通じて農園の様子を知ったり、現地で体験イベントに参加できたりと、広島の「農」と「食」を楽しむ仕組みが満載です。今回はアプリを運営する株式会社トータテホールディングスの大里さん・山岡さん、そして開発を担当する株式会社Rootの岸さんにお話を伺い、スマート体験農園について教えてもらいました。

「過程」も楽しむからこそのアプリ

「スマート体験農園」とは、アプリなどのデジタルコンテンツを通じて、日々の畑の楽しさを誰もが気軽に味わえるようにお届けするプラットフォームです。2024年10月現在『Ecaloひろしま』では県内9ヶ所の農園と提携し、その土地ならではの情報や体験を提供しています。

『Ecaloひろしま』アプリで楽しめる機能は主に3つ。

1つ目は農園の様子を発信する「はたけストーリー」。農園の”いま”や”旬”を写真と文章で感じることができます。ここにアプリならではのメリットがある、と開発者であり自らも農業従事者である岸さんは話します。

「流れの速いSNSとは違って、農園の時間はとてもゆっくりなんですよ」と岸さん。その時間経過も含めて、成長していく作物の様子に触れることができます。
例えば、お米は田植えができる大きさになるまで苗を育てる「苗づくり」という工程があります。こちらはお米苗の根張り状態を確認している様子です。
岸:農園体験といえば収穫ばかり注目されがちですが、実がなるまでの過程にもぜひ触れてほしい、という思いがありました。しかし収穫以外の部分は、気軽な体験として提供しにくいというジレンマもあったんです。そこで現地に行かなくても畑の”いま”に触れられるよう、情報発信機能を設けました。
大里:私自身ジャガイモの花の様子など、収穫する前の姿って意外と知らないことに気付かされました。一般の方が常に現地に赴くには難しい面もあるので、こうした様子をリアルタイムで届けられるのはスマート体験農園ならではだと思います。

2つ目の機能は、農園現地での体験に参加できる機能です。時季に応じてその時ならではの体験が用意されています。稲刈りや芋ほり、醸造用のブドウを収穫して後日ワインが届くなど、大人も子どもも楽しめる企画を開催しています。

体験の申込みや連絡はアプリから。一日で完了する体験の他、年間を通じてその農園の体験に参加できるお得な年間会員プランもあります。
山岡:体験にはこれまで150組ほどの参加があり、リピーターの方も多いです。特に忙しい子育て世代の方にはアプリ内で申込みが完結するという点も好評です。万が一お子様の事情などで急なキャンセルがあっても、チャットで対応しているので気軽さもメリットになっていると思います。

体験に参加した方からは「普段はできない体験を子どもにさせてあげられるので嬉しい」・「獲れたてのおいしさに感動した」などの声があり、皆様それぞれ「食」に触れて知って楽しむ素敵な機会になっているようです。

3つ目の機能は、アプリで会員登録すれば誰でもできる「はたけビンゴ」・「はたけクイズ」といった参加型コンテンツ。

「はたけクイズ」の中には、前年の情報を参考に今年の気温を予想する、といった本格的なものも。「私も農業をやっているから気になるんですよ(笑)」と岸さん。

これらの参加型コンテンツでは、毎月豪華な農作物のプレゼントも用意されています。ついアプリを開いてみたくなるような、きっかけにもなりますね。

リアル農園を再現!MR農業体験とは

アプリを通じて、手元でも現地でも農園体験を提供している『Ecaloひろしま』。今後導入予定だという新システム、「MR(※)農業体験」を広島CLiP新聞編集部が体験させていただきました。

※MR(Mixed Reality / 複合現実):MRゴーグルという機器を装着し、コンピューターで作成した仮想映像を現実の空間に重ね合わせて表示するもの。

このMR空間で実際の農園や施設を再現し、農産物の収穫やコンバインの操作、そしてなんと海中での漁獲までも自分の手で行っているかのように体験することができます。

MRゴーグルで見える景色。背景は現実の風景がそのまま見えますが、手前のブドウの木は仮想映像によるもの。
MRゴーグルを装着して、ブドウの収穫体験に挑戦。目の前にはブドウ畑が広がっており、足元には収穫カゴが置いてありました。木の高さやブドウの大きさも実寸が再現されています。
岸:ゲーム感覚でできるからなのか、このMR農業体験は子どもにすごく受けがいいんです。実際の農園では体験として提供しにくい、摘果などの作業も知ってもらえます。このMRで行ったことを現地でもやってみたいという声も多く、興味を持つきっかけとして活用していきたいですね。

『Ecaloひろしま』では、今後イベントの開催時にMR農業体験ができるよう、準備を進めているそうです。

「食」から広島での暮らしをもっと豊かに

『Ecaloひろしま』を運営する株式会社トータテホールディングス。広島県内の方にとっては住宅の会社というイメージが強いのではないでしょうか。「食」のプロジェクトを始めたきっかけについて伺いました。

左側から株式会社トータテホールディングスの山岡さん・大里さん、そして株式会社Rootの岸さん。
大里:2022年に創業60周年を迎えた際、住宅以外でも広島の暮らしを支えるサービスを提供したいという思いがありました。そこで着目したのが衣食住の「食」。ちょうどその頃、スマート体験農園を展開する岸さんとの出会いもあり、アプリという形でこのプロジェクトを立ち上げたんです。
岸:広島は海・山・平地に恵まれており、県内でもさまざまな気候の場所がある土地。各地域ならではの名産物も魅力的です。「農」に触れて「食」を知ることで、もっと広島のことを好きになってもらい、一次産業の盛り上がりに繋がればと思います。

アプリのダウンロード数は1,500を超え、今後の機能や展開がますます楽しみな『Ecaloひろしま』。最後に読者の皆様へのメッセージをいただきました。

岸:アプリでは今後ショップ機能の追加なども予定しています。たまに開いて「はたけストーリー」を眺めるだけでもいいので、まずは気軽に”収穫だけじゃない農業”を楽しんでみてください。
大里:自分自身も栽培の過程を知り現地で作物に触れることで、やりがいや面白さが感じられて農業に対するイメージが変わりました。アプリも体験もますますパワーアップしていくので、ぜひ見てみてくださいね。

広島スマート体験農園プロジェクト

Ecalo(えかろ~)ひろしま

App Store / Google Play / WEB版
※アプリのダウンロードや閲覧、会員登録は無料です。
アプリに関するお問い合わせ

株式会社トータテホールディングス

広島市中区国泰寺町2丁目4-7

アクセス
広島電鉄・鷹野橋駅から徒歩1分

株式会社Root

神奈川県南足柄市