
呉市広長浜にある『うみとやまと』は、店名の通り海と山に囲まれた景観豊かな場所に佇むお店です。建築事務所が手掛けるカフェ兼セレクトショップとして、オリジナルジェラートやサンドイッチ、雑貨の販売や、地域に根ざしたイベントやワークショップの開催など、幅広い取り組みを行っています。今回は『うみとやまと』を運営する「イッコー建築事務所」の専務・石井さんに、お店についてお聞きしました。

地域課題に向き合う拠点づくり
石井さんの地元・呉市広長浜に店舗を構える『うみとやまと』は、地域課題に向き合い、かつての賑わいをもう一度取り戻すことを目指しています。建築を軸に、カフェやセレクトショップ、さらに地域住民向けのイベントやワークショップを積極的に開催し、コミュニティの拠点として機能しています。

お店の中央には、街の人々のダイニングテーブルをイメージした白く大きな長いテーブルが置かれています。さまざまなシーンで地域の人が集い、一つの食卓を囲むような温かい日常を生み出すことを願って作られました。

店内には、石井さんが各地で出会い心を動かされた雑貨が並び、また一角の壁には造形作家でありアーティストの石田敦子さんが描いた長浜の海の風景のイラストが飾られ、販売もされています。


人気のオリジナルジェラートとサンドイッチ

『うみとやまと』のカフェを支えるのは、普段は「イッコー建築事務所」で設計やグラフィック・Webデザインを担当するスタッフたち。メニュー開発から接客までフレキシブルに関わっています。
一番人気は、自家製オリジナルジェラート。10種類以上の中から自由に組み合わせを楽しめます。特に、呉市蒲刈の藻塩を使った「藻塩ミルク」は、甘さと塩気の絶妙なバランスでリピーターも多い逸品です。

サンドイッチに使われるのは、呉市のパン屋「コアンドル」さんの湯ごね食パン。もっちり柔らかな食感で耳までおいしく、野菜やチーズ、特製ソースとの相性も抜群です。

店内ではほかにもジェラートを使った贅沢なフラッペやオリジナルフロート、豆腐入りワッフルなどを提供。アルコールやおつまみもあり、昼から一杯楽しむ方も多いそう。さらに、呉市安浦の人気ベーカリー「BROTO」さんの焼き菓子も販売され、訪れるたびに新しい発見があります。

地域を巻き込んだイベントやワークショップ
『うみとやまと』では毎月さまざまなイベントやワークショップを開催。レザー作家さんによる小物づくり、整体師さんによるボディメイクレッスン、さらには店舗企画の定期イベントなど、内容は多岐にわたります。




『うみとやまと』オープン当初は、ここまで地域とのつながりが広がるとは思っていなかったと語る石井さん。これからも地域の人々と二人三脚で歩みながら、持続可能な地域づくりのきっかけを広げ、やがては他の街にもその輪を広げていきたいと話してくれました。

海と山に囲まれた『うみとやまと』は、ジェラートやサンドイッチを楽しめるだけでなく、地域の人々と共につくり上げるコミュニティの拠点でもあります。残暑が残るこの季節には、ひんやりジェラートを味わいに、イベントや雑貨との出会いを楽しみに、ドライブがてら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。