自然豊かな廿日市市吉和地域に2023年5月にオープンした「冠高原ドッグパーク」。
スウェーデンのバイオテクノロジー企業・BioGaia(バイオガイア)の日本法人が運営する「冠高原フローラパーク」の中にあり、10月末にはカフェ営業もスタートしました。
パークまでの道のりは、紅葉に染まる木々と川のせせらぎに癒される国道186号がおすすめ。愛犬との秋のドライブにピッタリです。
※カーナビでの目的地設定は「冠高原フローラパーク」としてくださいね。
“自然の中にあること”を意識したドッグパーク
「冠高原ドッグパーク」は、かつてスキー場だった広大な敷地にあります。頭上に広がる青空、四季折々の表情を見せる木々、耳に心地よい鳥の鳴き声、地面を跳ねる虫…。自然に囲まれ、時間がゆっくりと流れる穏やかな場所です。
運営元のBioGaiaは、独自の乳酸菌を使ったサプリメントなどを販売する中で、犬の口腔ケアにかかわる商品も展開。ドッグパーク事業のスタッフ・洞垣早苗さんは「ワンちゃんにいつまでも健康で長生きしてほしいという会社の思いが、今回の事業に結び付きました」と、ほほ笑みます。
洞垣:ドッグパークと言えば、一般的に芝生を敷いたところが多いですが、作られた自然ではなく、本当の自然の中にただワンちゃんがいるということを意識して造りました。
洞垣:このパークは地面が土なので、雨が降ったら泥まみれになります。それでも、自然に近い状態で遊んでほしいですね。
ハート型の囲いがかわいい大型犬エリア。広さは1075㎡で、盛り土やアーチ型の木の台、屋根付きベンチ、ブランコがあります。1頭終日500円で利用できます。
洞垣:走ったり、盛り土を掘ったり。遊び疲れたら、飼い主と一緒にブランコに座ってのんびり過ごすなど、本当に自由に過ごしています。
洞垣:「ボール遊びが好きだと思っていたけど穴掘りも好きだったんだ」とか、「散歩が苦手と思ってたけどたくさん走るわ」など、ペットの新たな一面を見られるのは飼い主の特権ですね。
小型犬エリアは桜の木が並び、地面は草に覆われた町中の公園のような空間です。ワンちゃんは地面の匂いを嗅ぎ回り、草や落ち葉、虫などに興味津々。利用料金は1匹終日200円です。
洞垣:ドッグパークでは、ワンちゃんとお花畑を散歩したりカフェで食事したりして、自宅の庭のように飼い主にもゆっくり過ごしてほしいですね。
飼い主とのおそろいメニューがあるワンちゃんのためのカフェ
10月29日にオープンしたばかりのカフェ「Wan’s Garden(ワンズガーデン)」も、もちろん愛犬と過ごせます。
カフェにはワンちゃん専用メニューがあると聞きました。
洞垣:飼い主とペットが同じ食べ物を一緒に楽しめるようにと、自社のキッチンカーで人も愛犬も食べられるハンバーガー「One Burger(ワンバーガー)」を販売しています。カフェでは、ハンバーガーに加えてロールキャベツやミートパイなど新たに開発したメニューもあります。
ワンちゃん用は人間用のミニチュア版といった感じでかわいいですね。
洞垣:One Burgerのパティはビーフ、フィッシュ、チキンの3種類。バンズから全て手作りで、野菜は自社農園で無農薬で育てたもの。ワンちゃん用は塩分を使っていません。高タンパク質、低脂質で、ビタミン、食物繊維が補給でき、栄養バランスの高いバーガーです。
カフェは、りんごのコンポートやチーズケーキなどスイーツメニューも登場。ワンちゃん用には豆乳ベイクドチーズも用意しています。
愛犬の食事やおやつを持参しなくても、カフェで注文して一緒に食べられるのはうれしいですね。
ドッグパークが飼い主やワンちゃんにとってどんな場所になったらいいと思いますか?
洞垣:ここに来る道中に、ワンちゃんが車の窓から鼻先で匂いを感じて「ドッグパークに行くんだ」と喜んでくれるようになったらうれしいですね。ワンちゃんにも飼い主にも「またここに来たい」と思ってもらえるような場所にしていきたいです。
冠高原ドッグパークは、いわば“愛犬と一日過ごせるテーマパーク“。広い敷地は動物、人間、自然が共生できる場所を目指し、これからも手作りで開発していくそう。どんな場所になるのか、今後が楽しみです。