
廿日市市永原にある『古民家保護猫カフェ つむぎの』。店主・桑村さんが「人と保護猫との出合いの場をつくりたい」と、古民家をリノベーションして2022年2月22日(猫の日!)にオープンしました。広い空間で思い思いにくつろぎながら過ごす猫の姿を見て、一匹ごとの個性をしっかりと知ったうえで猫と触れ合ったり、猫のお迎えを検討したりできるようになっています。店主・桑村さんに、カフェや保護猫への思いを尋ねました。
猫の個性が分かる古民家空間
保護猫カフェをオープンしたきっかけを教えてください。
桑村:元々は猫を飼ったことがありませんでしたが、10数年前にたまたま駐車場に居た猫と出合ったことがきっかけで、保護猫活動を始めました。保護猫がだんだんと増えていく現状に触れて、いつか保護猫と人との出合いの場をつくりたいと考え、保護猫カフェをオープンしました。
桑村:私自身が古民家が好きだったということと、広い空間の方が猫の個性を分かってもらいやすいと思ったからです。譲渡会を開いて里親さんを探す方法も考えたのですが、ケージの中にいるより、こうした広い場所でのびのびくつろぐ猫を見てもらいたいなと思ってカフェにしたんですよ。空き家を探してリノベーションをして、猫たちが過ごしやすいようにしました。

ソファで寝たり、元気にじゃれあったり、リノベーション時にあえて残した梁(はり)をキャットウォークのように歩いたり。猫それぞれの個性を知ることができる空間に。一匹でも多く、新しい家族と出会えるように
桑村:里親を探している猫のほかに、私が飼っている猫など譲渡しない猫もいます。猫にストレスを与えないよう予約制にしていて、カフェに来て下さる方に一匹一匹ちゃんと見てもらえるようにしています。

カフェは土・日曜のみ営業のため、平日は猫たちは桑村さんの自宅やシェルターにいる。「猫にとっては『つむぎの』が別荘のような感じかもしれません」と桑村さん。桑村:カフェに来られる方は、猫との暮らしを検討されている方もいれば、飼えないけれど猫と触れ合いたいという方もいらっしゃいます。本気で検討される方は猫との相性を見るために2~3ヶ月通ってくださる方もいるんですよ。私自身も保護猫たちと暮らしていると家族のような気持ちになるので、しっかりと猫のことを知ってから迎え入れてもらえると安心します。常連さんも多く、保護猫活動をしていくうえでとても心強いですね。

予約制で料金は1時間700円(小学生以上)。ドリンクは別料金で提供する。お店のウェブサイトには譲渡された数も明記されてあって、その数は毎年増えていますね。
桑村:そうですね、本来であれば『つむぎの』から保護猫がいなくなることが一番良いのですが、なかなかそうならない現状があります。ここでしっかりと猫の個性を知ってもらって、一匹でも多くの猫が新しい家族を見つけられるようにしたいです。


カフェの誕生以降、人と保護猫の縁をいくつも紡いできた『つむぎの』。オープンから数年が経ち、新たな課題も見つかってきました。「飼うには問題がないけど病気のキャリアを持つ保護猫は、譲渡できないことがやっぱり多いです。難しいことかもしれないのですが、そうした猫たちのこともちゃんと見てもらえる環境も今後つくれたらいいなと考えています」と桑村さん。『つむぎの』の存在が、これからも人と猫のご縁をよりしっかりとつなぎ、架け橋となる重要な役割を果たしていきます。