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金川麻未さん 堀内有紀さん❘マタニティフェスタですべてのママに「出会い」と「つながり」の場を

現在も子育て中である、マタニティフェスタ in Hiroshima実行委員会の金川麻未さん(写真左)と堀内有紀さん(写真右)。自分たちが育児を体験したからこそ分かる楽しいことや不安なことなど、マタニティフェスタを通して多くのママへリアルな思いを発信しています。「ママももっと自由に楽しんでいいんだよ」と二人は笑顔で答えてくれました。そんな二人にマタフェスに対する思いや育児について話を伺ってきました。

二人の「思い」から生まれた新しいイベント

マタニティフェスタのトレードマーク「コウノトリ」が描かれたロゼット。

2021年で「マタニティフェスタin Hiroshima」の開催が5回目を迎えますが、この活動を始めようと思ったきっかけを教えていただけますか。

金川:最初はマタニティフェスタ実行委員会のメンバーそれぞれが子ども向けに教室をしていました。教室をやっていくうちに、「子どもと楽しめる教室などがあることをもっと早く知ることができる場所があればいいよね」という話をよくしていたんです。

子どもと楽しめる教室って今はたくさんありますよね。

金川:そういう教室ってここ数年で増えたんですけど、私が出産したときはあまりなかったんです。だからこういう「楽しめる場所」があることをいつ知ることがベストなんだろうって考えた時に、「マタニティの頃から知っていたら育児をもっと楽しめるよね」っていう話になって。そういった私たちがやっている教室のことや育児について、マタニティの方に早い段階から伝えたくて始めたイベントだったんです。

金川さんはバースデーなどの記念日を彩る「partyプランニング」の教室をされています。堀内さんは、ママへ育児のことを発信する「コモ・レビ」というフリーペーパーの作成をされています。

そうだったんですね。マタニティフェスタって広島県では他にないイベントですよね?

堀内:ママや親子向けの大きいイベントはあるんですけど、マタニティ向けのイベントはなくって。だから始めたというのも理由の一つですね。

マタニティフェスタ初期の実行委員会メンバー。2018年の初回からCLiP HIROSHIMAでイベントを開催しています。

最初の開催は準備など大変だったんじゃないでしょうか。

堀内:初回はとにかく「イベントを開催すること」が目的になっていました。私たちが思っていた以上にイベント内容の伝わり方が違うこともあったりして、新しいことを始めては反省してを毎年繰り返していますね。だから毎回イベントについてアンケートも取るようにしているんです。

来場者のリアルな声って大事ですよね。

金川:そうですね。あとは出店者の方にもイベント開催までのやり取りのことやイベント当日に関するアンケートを取っているんです。出店者さんに、他のイベントでは考えられないくらいアンケートの内容がしっかりしていることがすごく印象的だって言われたこともありますね(笑)。

イベント開催当日まで密にやりとりをされているんですね。

イベントの企画は、「二人でいいことを共有しながら、マタフェスで何か生かせるものを模索しています。」と金川さんと堀内さん。

イベントでの出来事がマタニティライフの一部に

マタニティフェスタを開催するにあたって、大切にされているポイントはありますか?

金川:イベントだけで終わるのではなくて、来場者の方で別日に出店者さんの教室に参加してくれていたことが何回かあったんです。1日だけじゃなくて、その後の育児にも影響を与えられているイベントになってきていて。そういった部分をこれからも大切にしていきたいなと思いますね。育児はずっと続くことなので、人から人へのつながりも続いていけばうれしいです。

たしかに継続していきたいことですね。実際に来場者さんからの声ってどうですか。

堀内:1人目の産後にイベントに来てくれて、2人目の産後のときに「マタニティフェスタで出会った人に連絡してみよう」ということがあったそうです。2人目を妊娠したときに思い出してくれたみたいで、そのときはすごくうれしかったですね。

金川:こういったことは他のイベントにはないことなのかなと思います。本日は現在マタニティである森田さんにも来ていただいているのでお話を伺いたいと思います。マタニティフェスタへの参加は今後予定されている2021年9月の参加が初めてですか?

森田:そうですね。もともと金川さんとは友人で、初回から頑張っていることは知っていて。だけど当時、私はマタニティの時期ではなかったです。今回まさか自分が対象として行けるとは思っていなかったので、タイミングよく参加できるのはうれしいですね。

今回取材に対応して下さった森田さん。

マタニティフェスタのようなイベントがあるのは森田さんにとってどう感じていますか?

森田:自分がマタニティになったからこそ感じることがたくさんあると思います。私も未就園児とお母さん向けに教室をやっているんですけど、今まで主催者側で、自分が思いきり楽しむ経験はあまりしてないので、いろんなことを知った分楽しめるイベントになるのかなと思います。

いいことですね。子育てではどんなことが支えになっていますか?

森田:私は出産した場所と地元が違うので、やっぱり仲間が助けてくれたことだったかなと思います。でもそれは自分が外に出ないと得られなかったことだと思います。

イベントを通じて同じ価値観を共有できる仲間ができたんですね。

森田:そうですね。コロナ禍で余計に人と話せる機会が減った分、初めての妊婦さんはもっと不安だろうなと思うし。やっぱり相談できたり、愚痴を言い合えたりする相手がいたりすることが一番だと思います。

ママだからこそ「自由な時間」を大切に

子育てをしながらイベントの企画をするのはやることも多く大変ではないですか?

金川:私は「お母さん」だけができないから、いろんなことをしている方が気晴らしになるんですよね。仕事が疲れたらお家でゆっくりするのがいいなと思うし、育児が大変だと思ったときは仕事でリフレッシュできる方が自分にとってはいいと感じています。

堀内:私もその考えは同じですね。私は保育園に子どもを預けているんですけど、保育園に預けることに対してかわいそうと思っているお母さんがまだまだ多いんです。でもそうではなくて、0歳児で入れても友達ができたりと、保育園ならではの良さもたくさんあるんですよ。保育園に預けることに対して抵抗を感じないでほしいし、ママだから我慢しなくちゃいけないとか考えてしまうかもしれないですけど、育児中だからこそ自分の時間を大切にしてほしいと思いますね。

育児だけではなくて、お母さんたちもいろんなことを楽しんでほしいということですよね。

金川:そうですね。どこか不安に思う人たちもいると思うんですけど、意外と楽しめることもたくさんあると思います。私たちの経験した楽しかったことや大変だったことなどもイベントで伝えられるといいのかなと思っています。

プラスの面でもマイナスの面でもいろんなことが得られるのがマタニティフェスタの良さですね。

2021年の実行委員会のメンバー。メンバーが新たに加わり、イベントを重ねるごとに進化していきます。

「人」と「人」との出会いの場となるイベントをプレゼント

今後のマタニティフェスタを金川さんと堀内さんはどのようにしていきたいですか?

堀内:マタフェスが楽しいということはもちろん伝えたいんですけど、出産や育児においてのリスク面や、困ったときに助けてくれる人がいることをもう少しイベントで伝えたいと思います。その方が気持ちやモチベーションの持ち方が全然変わると思うんですよね。

事前に知っているのと知らないのでは心構えが全然違いますよね。

堀内:出産って感動的なイメージがあると思うんですけど、私は1人目のときに通常分娩かと思っていたら緊急帝王切開で、自分が思っていたのと違う形の出産だったんですよ。産後の過ごし方も分からなかったから妊娠中に知っておけばもう少し自分が産後を楽しんで過ごせたんじゃないかなと感じましたね。

金川:私も1人目の育児にすごく行き詰まったんです。でも意外とみんなすごく応援してくれたので、そういう人がいることをもっと知ってほしいです。ネットの情報ではなくてリアルに信頼できる人と出会って、そしてつながって、自分でその情報を選択できるようになることが一番だと思います。

何事も対面が大切ということですね。

金川:マタニティ同士のつながりはもちろん、出店者さんともつながっていってほしいですね。広島で妊娠したら行くイベントになればなと思っています。かといってマタニティしか来れないイベントというわけではないので、出産の報告をしにきてほしいし、妊婦さんから次の妊婦さんへつながっていって、マタフェスもずっと続けていければいいなと思います。

2021年に開催のイベントでは何か新たな企画はありますか。

堀内:マタニティフェスタに参加して知ったことを将来思い出せるよう母子手帳にはさめるようなミニブックをお客様自身に書いていただく企画を用意しています。イベントに参加したときは妊婦だから離乳食とか育児のことがイメージできていないけど、実際に赤ちゃんが生まれた後に離乳食を食べなくて困ったことがあったら、その手帳を見て振り返れるようなものを配布しようと計画しています。

その手帳があると先程のお話のようにイベント行ってみようかな、とかこの人に連絡してみようかなってつながりが生かされそうですね。今年の開催も楽しみにしています。

楽しいこと、大変なこと、不安に思うこと、育児に対する漠然とした悩みはたくさんあると思います。一人で抱え込むのではなく、マタニティフェスタに参加していろんな人と出会い、そしてつながり「何かを知るきっかけとなれば」とお二人は言います。このイベントに参加すれば何か新しいことが発見できるはずです。2021年9月10日(金)11日(土)はオンラインイベントの開催を予定しておりますので、ぜひみなさんお家からお楽しみください。先輩ママであるお二人が笑顔で出迎えてくれますよ。

マタニティフェスタ in Hiroshima実行委員会

金川 麻未さん、堀内 有紀さん

2018年に『マタニティフェスタin Hiroshima』をスタートさせ、現在も子育て中の二人がリアルな思いをイベントを通して発信している。