三原市の穏やかな瀬戸内海沿いにある「古民家カフェ&宿むすび」は、かつて老舗料亭として使われていた築100年の古民家を利用したカフェです。三原の食材をふんだんに使ったランチやとろける食感が話題のバスクチーズケーキが大人気。そんなお店の魅力や、バスクチーズケーキの秘密、さらに新店舗「むすびbettei」についても取材してきました!
予約必須のバスクチーズケーキや人気のランチメニュー
2019年にオープンした古民家カフェ&宿むすびは、移住してきた田中さんご夫妻(夫:裕士さん 妻:咲子さん)が運営しており、開業当初から大きな話題となり、今や三原を代表する人気店の一つです。
裕士:昔懐かしい古民家という空間で、時間を忘れてゆったりとおいしい料理や珈琲を楽しんでいただけるところです。ランチタイムでは地元の食材をふんだんに使用した「日替わりむすび御膳」、そしてやはりバスクチーズケーキを目的に県外からお越しいただく方も多くいらっしゃいます。
バスクチーズケーキ、私もいただいたことがあるのですが、トロッとした食感が衝撃でした。材料など工夫されているのでしょうか?
咲子:特別なものは使っていません。とろける食感を出すために、材料を合わせる順番、わずかな火加減や温度など、作る工程を丁寧に行なっています。あとは何より、食べてくれる人を想像しながら作ることが、おいしくするための秘訣かなと思っています。いつも私が家族のために作っている感覚の延長として、お客さまに喜んでもらえるよう愛情をたくさん込めて作っています。
見た目よりさっぱりとしていて、とても優しい味わいです。
咲子:ありがとうございます。小さなお子さんやご高齢の方にも親しみを持って食べていただきたいという思いから、できるだけ優しくシンプルな味わいになるよう心がけています。
新店舗「むすびカフェbettei」と新名物「みはらバーガー」
この4月には、お店の横に新店舗もオープンされたそうですね。
裕士:そうなんです。これまではカフェの方が予約で満席というような状態で、それを知らずにお越しいただいた方に泣く泣く帰っていただくという状況がよくありました。それがとても心苦しかったのですが、新店舗である「むすびカフェ bettei」ができたことにより、そんなお客さまにも人気スイーツをテイクアウトしていただいたり、新メニューである「みはらバーガー」を味わっていただくことができるようになりました。
むすびカフェ bettei インスタグラムはこちら
「みはらバーガー」というのは、初めて聞きました!オリジナル商品ですか?
咲子:はい。同じ三原市にある「ムカイ製パン」のバンズ、「いしかわ精肉店」の和牛ひき肉を使ったパティ、「梶谷農園」のベビーリーフなど、三原の食材をぎゅっとぜいたくに詰め込んだ当店オリジナルバーガーです。
移住、そして人気の古民家カフェ店主に
そもそもお二人が移住して古民家カフェを始められたきっかけは何だったのでしょうか?
裕士:じつはもともと妻は金融機関で、僕は俳優として東京で働いていました。その頃からずっと飲食店を開きたいという話をしていたんです。そこから縁があり、大阪で一度お店をすることになったのですが、その時はうまくいかず、志半ばで断念してしまいました。ただ「古民家でカフェをしたい」というのは僕達の夢でもあったので、そこから本格的に動き始めました。
咲子:空き家バンクで古民家を探していたところ、いい物件があると紹介してもらい、実際に見てイメージにぴったりだったので、ここでやろうと即決しました。
今後、この土地でさらに取り組んでいきたいことはありますか?
裕士:この三原という土地と支えてくださった周りのみなさんにとても感謝しているので、何か恩返しとなる取り組みをしたいと思い、バスクチーズケーキをふるさと納税品として楽天販売し始めました。これからも三原発信で全国のみなさんに笑顔をお届けし、地域へ貢献していきたいと思います。