しまなみ海道を渡り、2つ目の島である「因島(いんのしま)」。ここに昼はラーメン屋「島のめん屋」、夜はゲストハウス「島の宿」という2つの顔を持つ『たくま商店』があります。地元の方からも親しまれるこちらのお店のラーメンは、地元瀬戸内産の塩や醤油を使ったスープが特徴。食と宿を提供するたくま商店の魅力を探りに、お店へ伺いました!
瀬戸内しまなみ海道の因島北ICから車で約15分、『たくま商店』は、因島と生口島をむすぶ生口島橋近くの海沿いに位置しています。
店内は従来のラーメン店のイメージとは異なり、お洒落で洗練された空間。テーブルは三原の家具屋「サクラサク」、椅子は因島の造船所から出た船の端材を使ってできているなど、細部までこだわりが詰まっています。
売り切れ御免!島で親しまれるラーメン店「島のめん屋」
「自分がラーメン好きということもあるけど、地元の方にも来てもらえるお店にしたい」その思いから2023年に「島のめん屋」をオープンした店主の岡野さん。当初の思いがかない、今では観光客だけでなく地元の方も多く訪れているそうです。
メニューは常時4〜5種類を提供。鶏ガラを中心としたベースとなる出汁に、瀬戸内産の塩や醤油を加えてスープを作っています。麺は尾道の製麺所「こまつ屋」の麺を、トッピングの焼豚や味玉は店内で手作りしています。
こちらは定番の「尾道ラーメン」。少し濃いめの醤油味のスープに、やや太めの平打ち麺が加わり、どこか懐かしさを感じる昔ながらの味わい。しつこさを感じないあっさりとした風味と、背脂のこってりとした味わいが両立した、絶妙な一品。定番メニューでありながら、常に味の試行錯誤をし続けているそうです。
こちらはちょっと変わり種の「豆乳塩坦々麺」。鶏ガラスープと豆乳、そして鯛出汁の3種類を掛け合わせた特製スープに、自家製辣油をトッピング。ピリッとした辛さとマイルドなスープに絡んだ麺、そして細かく刻まれた玉ねぎのザクザク食感がくせになる一品です。
他にも、佐賀加唐島の塩・淡路島の藻塩の2種類の塩を使用した「塩鶏そば」や、生口島産の手作り梅干しがトッピングされさっぱりとした風味が加わった「梅しそ鶏そば」など、一度は味わってみたいメニューばかりです!
1日1組限定!ゲストハウス「島の宿」
おいしいラーメンを堪能した後には、ゆっくりと島の空気を感じられるゲストハウスに宿泊してみてはいかがでしょうか。宿は1日1組限定で、島の日常を楽しみながらゆったりとした時間を過ごすことができます。
木の温もりを感じる部屋は、シンプルで清潔感があります。どこか屋根裏の隠れ家のような印象もあり、お子様連れの方にも喜んでいただけます。
お店の目の前からは生口橋が眺望できます。海に面しているため、天気の良い日には瀬戸内海を眺めながら朝や夕暮れ時にふらっと散歩をするのもおすすめです。
若い世代の出店をサポート。地域活性化の一助に
島ならではの食や宿泊体験を提供している岡野さんですが、今後はさらにこの地域を盛り上げていけるよう取り組んでいきたいと話します。
ここは因島田熊町「金山区」という地域なのですが、この海岸沿いが「ゴールデンマウントストリート」と呼ばれる、若者たちが集まるストリートのようなエリアになっていってくれたらうれしいです。
おしゃれな店内でおいしいラーメンに舌鼓を打ちながら、ゆったりとした島時間を満喫できるたくま商店。しまなみ海道ドライブの途中に、さらには島旅の拠点として、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。